ソフトシンセって、無料のものから高価なもの、定番までたくさんあります。
たくさんありすぎて選ぶのが難しいですよね。
こうやって選べば大丈夫、みたいなものは実際ありません。
でも、こうやって選ぶのはやめたほうが良いよ、というものはあります。
それは、本物の音に近いかどうか、という基準「だけ」で選ぶ、ということです。
例えばピアノ音源。
ほとんどのピアノ音源は、「いかに本物に近いか」をアピールしていることが多い。
シンセの中でも、生楽器のソフトシンセは、生楽器の代用としての使われ方をしてきたので、本物に近いか、が基準になるのは必然かもしれません。
ただ、その基準だけ、というのは危険。
なぜなら、あえて本物とは違うピアノの音をもとめることも多くあるからです。
めちゃめちゃ有名アーティストのドームやアリーナでのライブで、ステージに生ピアノではなくエレピが置いてあるのを見たことありませんか?
エレピだってもともとは本物のピアノの代用です。
予算をバンバンかけられ、ステージもとても広いコンサートにおいて、なぜわざわざ代用のピアノ=エレピを使うのでしょうか?
それは、生ピアノの音はほしいのではなく、エレピの音がほしいから。
つまり、言葉は悪いですが偽物の音がほしいわけです。
実はこういうことって結構あります。
ピアノは、対応するジャンルがとても広い。
クラシック、ジャズ、ポップス、ロック、演歌、レゲエ、、、正直なんでもいけます。
もっとも長く使われているジャンルはおそらくクラシック。
クラシックのコンサートでエレピが出てくることはまずない(と思う)。
それは、クラシックが本物のピアノを想定して作られているからです。
一方ポップスではどうか。
ポップスは言うまでもなく、歌が最重要視されます。
歌を引き立たせるために他の楽器が音をならします。
つまり、各楽器の音が良いかどうかは、その楽曲で歌われる歌にマッチしているか、という基準で相対的に決まります。
だから、常に本物のピアノに近いほうが良い、というわけではないのです。
ピアノ以外の楽器もそうです。
ポップスにおいては、ベース、ドラム、ストリングスなど、すべてこの基準で選んだほうが良いでしょう。
ただ、この基準って上にも書いたように相対的で曖昧です。
他にも基準がほしいですよね。
そういうときの基準は、やっぱり定番かどうか。
あと、ソフトの使い勝手です。
使い勝手に関して重要な要因は、ソフトの軽さですね。
いくらパソコンがハイスペックになろうが、ソフトは軽いに越したことはありません。
そして、ソフトシンセによってソフトの軽快さは全然違います。
ベース音源である、TrilianとMODO BASSは、どちらも定番ですが、ソフトの軽快さは段違いです。
ドラム音源である、BFDとAddictive Drumsも全然違いますね。
(そもそもの仕組みが違うんですけどね・・・)
とにかく、本物に近いかどうか「だけ」で選ぶのはやめておきましょう。
それも加味しつつ、他の要素(値段ももちろん重要!)も考えて導入しましょう。