リズムは奥が深いですよね。
グルーブ、なんて言う表現もあって、単にテンポをキーブすれば良いってもんじゃない。
まあでも、テンポキープは基本です。
リズム感を良くするために、クリックを聞きながら練習する人多いですよね。
クリックを聞きながら練習してもなかなかリズム感がよくならない人は、おそらく練習のときの意識がちょっと足りていない。
クリックを聞きながら練習する目的は何でしょう?
同じテンポをキープするというスキル?
確かにそれも上がるでしょう。
でも、もう一つあります。
それは、自分の演奏以外の音に耳を傾ける、というものです。
クリックに合わせて演奏するなら、クリックの音を聞くしかありません。
テンポをキープするトレーニングとして、クリックに合っているかどうかを気をつけるのは当然。
同時に、クリックの音をちゃんと聞けているか、が大切なんです。
当たり前と思うかもしれませんが、実際これは全然当たり前ではありません。
聞こえていることと、それをちゃんと意識できているかは似て非なるものです。
ある楽曲を聞いた直後に「今の曲のベースラインってどんなだった?」という質問に答えられる人はあまりいません。
聞こえているのに意識がないとこうなります。
自分の演奏以外の音にも意識があるかどうか。
これが非常に重要です。
同期演奏などイヤモニでクリックを聞きながら演奏しているものを除けば、生演奏ではテンポは多少揺れます。
これは、プロの演奏でも揺れます。
人間ですからね。
でも、プロの演奏を聞いて、リズムが悪い、と思うことはまずないでしょう。
テンポが揺れているにも関わらず、リズムが悪いと思わない理由は、演奏者同士のリズムがそろっているからです。
つまり、揺れたとしても、同じ揺れ方をしているということです。
逆に言えば、メンバー4人中、3人がそろっていて残り1人がずれている、そしてじつは残り1人が完璧にキープテンポしている、といった状況があったとして、これは「全体として」だめな演奏になります。
もちろん、揺れ幅があまりにも大きいとメンバー間で縦を揃えるのが難しくなります。
だから、できるだけテンポは揺れない方が良い。
かといって、メンバー全員がクリックなしで完璧にキープテンポできるか、といえばそんなことはほぼほぼ無理です。
(それができるのならば、バラ録りのレコーディングでクリックをならさなくても良いということになります)
わかりやすく言えば、普段のクリック練習のとき、クリックという楽器演奏者と一緒に演奏している、という意識を持つよう心がけるのです。
自宅で1人で練習している人で、なかなかリズム感がよくならない、と思う人は、これを意識してみてください。
クリックさんと一緒にDUOで演奏している。
こう思うだけで、全然違ってきますよ