私が生まれて始めて買ったCDは、実はサザンではありません。
TM NETWORKのCAROLです。
まだ小学生だった気がします。
どうやってこのCDを知ったのかも覚えていませんが、すごく気に入って聞きまくりました。
シンセサイザーの音は当時からJPOPに使われていましたが、私の記憶ではサブ的な役割が多かった気がします。
TM NETWORKの楽曲は、むしろシンセの音がメイン。
木根氏はギターですが、楽曲イメージとしてギターがあまり思い出せないくらいです。
その音が私にとっては新鮮だったんですよね。
自宅にカシオのキーボードがあって、リズムがなったりシンセ音がなったりするので、真似ごとをして遊んでいました。
KICKの4つ打ちに触れたのもこの頃です。
といっても、4つ打ちという認識はなく、なにかしらノリがよい曲だ、くらいで、その要因が4つ打ちだと気づくのは、それから10年以上経ったあとのことです。
ピアノこそ習ってましたが、ピアノを弾くということ以外の音楽の知識はほとんどない頃。
それでも今と同じように、いやむしろ今よりも音楽に感動していたと思います。
今は、当時のような純粋な音楽の聞き方はできません。
この業界で仕事を始めたのだから、それは必然、不可避です。
でも、捉えようによっては、まったく違った角度から楽曲を聞き感動できるようになったと言えます。
サザンもTM NETWORKも、当時感動し、この歳になって改めて感動できる。
懐古的な感動に加えて、積み重ねてきた知識、経験を携えてでないと味わえない感動があります。
だから私は、たとえ当時と同じような感動ができなくなった要因がこの業界に入ったことであっても、後悔はないし、むしろ嬉しくもあります。
TM NETWORKの活動再開、期待してます。