スマホの「対応バンド問題」で問われる総務省の覚悟 端末のコスト増は綿密に検証すべき:石野純也のMobile Eye(1/3 ページ) - ITmedia Mobile
すごく難しそうに書いていますが、とても身近なことです。
要するに、SIMロックを解除してキャリアを変更したら、通信が遅くなったり、使えなくなったりする可能性がある、ということ。
その理由は、同じように見える機種でも、どのキャリアで購入した端末かで通信できる周波数が違うから。
ちなみに、iPhoneはこういった心配はいりません。
すべての周波数に対応しているので、どこのキャリア、MVNOを使っても、周波数が対応していないから使えない、なんてことにはならないのです。
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その昔、日本のスマホはSIMロック端末しかありませんでした。
SIMロックというのは、キャリアの縛りがあるということ。
つまり、docomoで購入したiPhoneのSIMカードを抜いて、ソフトバンクのSIMカードに挿し替えても、使用できないということです。
ある時期から、総務省の呼びかけにより、SIMロックを解除(=SIMフリー化)を求められたら対応しないといけないという決まりになったのです。
なぜこんな呼びかけをしたのか。
それは、ユーザーがキャリアを変更しやすくするためです。
そうすることによって携帯会社の競争を促し、価格やサービスを向上させたいわけですね。
ところが、対応周波数の問題がまだ残っているわけです。
しかも、キャリアやMVNOの対応周波数、端末の周波数を調べるのは結構面倒です。
もっと見やすくしてほしいと思いますが、携帯各社にとっては、対応バンドを見やすくすればするほど、他社への流出がしやすくなるので、あえて見にくくしてます(・・・としか思えません)。
これは、他社へ流出するときにしか閲覧しないMNP転出方法がわかりにくいのと同じ理屈です。
そもそも、なぜ端末の周波数を制限しているのか、というのも不思議です。
これを携帯会社、端末製造メーカーに聞くと、
携帯会社:製造メーカーに周波数を制限するような端末を作るように指示しているわけじゃない
製造メーカー:携帯会社から言われた
という責任のなすりつけみたいなことが起こっています。
また、すべての周波数に対応しようとすると、コストがかさむから、という理由もあるそうですが、すべての周波数に対応しているiPhoneがあるのに、本当にコストが問題なのでしょうか?
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時間の問題で、対応周波数制限は撤廃されていくのでは、と思います。
SIMロック解除対応が義務付けられたのと同じように。
ただ、それには多少の月日を要すると思うので、今できることをすぐにやってほしいと思います。
それは、対応周波数を見やすくすることですね。
これは1日で可能なはずですが、関係者の方々、いかがでしょうか?