職業柄気になったニュースなので、投稿しておく。
文化や伝統は守るもの?国会議員が?
演歌に限らず、日本の伝統を守ろうという動きや活動をたまにみかけるが、なぜこういったことをしなくてはいけないのか理解できない。
好きな方が集まって、自分たちで「勝手に」活動するのは問題ない。自由だ。
しかし、文化や伝統は人に強要するものではない。
どちらも、自然淘汰されるものはそれだけのものでしかなかった、ということだ。
このニュースによると、今回はこれを国会議員がサポートするらしい。
演歌が本当に良いものだったら、自然淘汰されないはずだ。
念の為に、自分は演歌が嫌いなわけではない(特段好きなわけでもないが)。
確かに演歌離れは進んでいるが、そもそも音楽業界自体が長い不況で、その出口が見えないのだ。
それを、演歌だけにしぼってサポートするというのはいかがなものか。
百歩譲って議員がサポートするのならば、音楽文化全体のボトムアップを図っていくべきだ。
音楽のジャンルで言えば、今世界で一番勢いのあるジャンルはEDMだろう。
日本でのフェスにおける収益も順調で、チケットが数秒で完売することもある。
世界一美しいフェス「SENSATION」のプレパーティーに潜入 | クラベリア
世界がこういった動きをしている中で、少し前にダンスを誘発する音楽のあるイベントの時間規制が条例で制定された(今は規制緩和されている)。
音楽を盛り上げたいのか盛り下げたいのかさっぱり理解できない。
文化や伝統という概念の独り歩き
日本の文化や伝統を守ることは確かに大切だ。
しかし、そこに国会議員のような公僕が介入してくると、話がややこしくなる。
その活動に一般市民の税金がつぎ込まれているということになるので(国会議員の人件費は税金)、大きく見ると、「日本全体で対象の文化や伝統をささえる」ということになってしまう。
文化や伝統は、「こうあるべき」というものが時代によって違い、人によって違うところが最も大きな特徴で、そこが実は一番美しいのだと考える。
ところが、文化や伝統といった概念が独り歩きすると、こういった理解の出来無い活動がはじまってしまう。
日本の良い伝統が忘れ去られようとしている(本文より引用)
その良さを示せていない責任は、演歌業界にある。
不況なども当然影響しているが、それは演歌に限ったことではない。
国家(議員)がやることは、そこに自由な活動場所を提供することくらいではないだろうか。