イチロー選手って、スポーツの能力もさることながら、インテリジェンスな雰囲気もありますよね。
そんなイチローさんは、本を読まないのだそうです。
理由は色々あるみたいですが、一番の理由は
本で人の生き方の話が出てきたとき、最後に答えが出てくるけど、あくまでその答えはその著者にとっての答えであって、それがまるで自分が導き出した答えであるように錯覚するのが嫌だ
ということだそうです。
んー、どうですかね。
私はちょっと違う考えです。
違うと思う理由をいくつかあげてみます。
本を読む目的
本を読む目的ってなんでしょうか?
揚げ足取りみたいになってしまいますけど、漫画だって本ですよ。
そこに「答え」または答えとなるメッセージが埋め込まれている作品もいっぱいあります。
スポーツ漫画だったら、スポーツの素晴らしさや勝つことの美しさ、難しさ、仲間や先輩、後輩との人間関係に対する著者の考え方が反映されている作品も少なくありません。
もっとメッセージ性の強い、手塚治虫のブラックジャックなんかもあります。
これだって、手塚治虫の考えたをもろに反映しています。
さて、考えてみてください。
これらの漫画を読むときに、答えが書いてあるとかないとか考えます?
漫画って、細かいこと考えずに楽しんで読んでも全然構わないでしょう?
むしろそういう人の方が多いのではないでしょうか。
要するにエンタメです。
自己啓発系の本は、、、
で、イチローさんの言葉から推測するに、それは自己啓発系の本のことを指しているのでは?と思います。
これに関しては、一部同意します。
確かに、ぱっと読んでわかりやすい答えが書いてある本はどうかと思います。
人生を豊かにする〇〇の法則、的なやつとかですね。
何をもって人生が豊か、と言えるのかだけでも一冊本をかけそうなくらい難しいですよ。
ただ、教養書と自己啓発の間みたいな本も結構あります。
そして、そういう本にも著者なりに答えを出している本があります。
著者の方も、完全に読者任せにするのではなく、ある程度の著者なりの答えを書くことが求められる、と感じるでしょうからね。
答えがあると、それに共感してしまいそうになる、というのもわかりますが、冷静に考えて、本なんてたかが本です。
大手書籍店に行くと、数え切れないくらいの本があります。
自己啓発系だけでも相当ありますよね。
あれだけの自己啓発系の本があって、全部正しいこと言っているわけないでしょう?
は?と思うものだってたくさんあります。
ただ、それが「本」というフォーマットだと、正しいことが書いてあるように感じてしまう人がいるんですよね。
それは、逆説的ですが、本を読んでいない人です。
読書数が少ないと、変に共感しちゃいます。
そりゃあ著者の方だって物書きのプロです。
基本的に知識豊富で頭がよい人が多いですよね。
共感されやすい文章テクニックも知っているだろうし、共感する人が多ければ多いほど本は売れるわけで、出版社も嬉しい。
ただ、たくさんの本を読んでいると、まったく反対のことが書いてあるのになぜかどちらにも共感できる、なんてことが起こるんです。
こういうことを繰り返すと、答えは一つじゃないんだなぁ、と思わざるを得なくなるんですよね。
それは、多様な考えたかを受け入れるという意味でも大切なことだと思います。
本との付き合い方
実は同じような内容の投稿を以前しました。
今回の結論も、繰り返しになります。
- たかが本、と思って本は読もう
- 自己啓発系はやめとこう
- 自己啓発系を読むときは、最低10冊以上、できるだけ違う著者の本を読もう
このブログ自体が自己啓発的とも言えるので、このブログに書いてある内容だって、たかがブログだって思っているくらいがちょうど良いと思います。