出版業界は、音楽業界の少しあとを追っかけている印象です。
音楽の場合、パソコンで音楽を聞けるようになって、さらにmp3を始めとした圧縮技術が発達したため、違法ダウンロードが増えました。
違法ダウンロードは増えたのは、便利だったからです。
防犯として、コピー防止技術(CCDC)など様々な策が当時ためされましたが、どれもうまくいきませんでした。
その要因は、やはり利便性を失うからです。
そこで出てきたのが、iTunesです。
有料ですが、とにかく利便性が高い。
人はお金を出してでも便利な方法を選ぶ、ということを証明したとも言えます。
ただ、ダウンロード販売になると淘汰される業務があるのも当然です。
結果的には、時代は大衆が便利だと思う方にすすみます。
いまはサブスク全盛です。
私は音楽業界に身をおいていますが、今でも業界内では、CDの頃に比べて予算がない、あの頃のほうが良かった、という声があります。
もしその声が大衆の感覚と一致していたら、サブスクは廃れCDに戻っていくはずです。
実際にどうなっているかは現代を見れば明らかです。
出版業界も同じ道をたどるのかな、と思います。
当時のiTunesストアで販売されている楽曲がまだまだだった頃と同じように、電子書籍のラインナップはまだまだです。
それでもこの変化は止まらないでしょう。
そして、いまでも一部始まっている読み放題サービスが当たり前になるのかな、なんて思います。
それによって淘汰される業界もあるでしょう。
時代がテクノロジーによって進化するときには、かならず淘汰される業界がありますが、それは産業革命時に労働塊の誤謬として学んだことを思い出さなければなりません。
私は本が好きです。
もっとたくさんの人に本を読んでほしい。
そのためには、本を読む利便性を追求しなくてはいけません。