ギターを弾き終わったあと、弦を緩めておく。
これ、やっている人いますか?
私は、今から20年以上前に楽器屋で働き、それからギターの保管方法の賛否もいろいろ聞いてきました。
その中で、弦を緩めるかどうか問題は、いまだに解決していないように思います。
私の場合は、まったく緩めません。
理由は、面倒だからです。
これは、ギターを長持ちさせるという側面では意味を成さないので、改めて考えてみます。
まず、感覚的に「ずっと張っておくとギターに悪そう」というのは、はっきり言って間違いです。
ギターは、同じ形状を保ち続けるのがベストです。
しかし、
同じ形状を保つ=全く圧力がかかっていない
というわけではありません。
ただし、レギュラーチューニングの場合は、おおよそ70kgくらいの張力がかかっているそうで、それも確かに過大圧力です。
結果、少しだけ緩める、くらいが良いのでは、となります。
では現実的に、少しだけ緩めるのと、全く緩めないのでは、どのくらい違うのか。
私の経験上は、個体差による、というところです。
特に、私も含め毎日のように弾く人は、少し緩めることによって長持ちさせることよりも、張りっぱなしで面倒さを排除するほうがメリットが大きい。
(ギターを長持ちさせる最高の方法は、毎日弾く、です)
ちなみに、私のギターは弦交換時以外に緩めたことがほとんどありませんが、ネック状態はまったく問題ありません。
ロッドもまわしたことがありません。
私も楽器屋出身なので、ネックの反りは見れると自負していますが、反っていません。
念の為、信頼のおけるギター修理屋さんにみてもらったこともありますが、やはり反っていないそうです。
でも、繰り返しますが、これは個体差があると思います。
たまたまネックが反りにくいギターだった可能性がある、ということです。
だから、メンテナンスに持ち込むたびにネックが反っている、といった人は、少しだけ緩めたほうが良いでしょうね。
◆
弾いたあと弦を緩めるか。
答えは、ギターによる、です。
そして、緩める場合でも、少しだけ、が正解です。