納期ギリギリに10割の質で仕事を提出orかなり早めに6割の質で仕事を提出、どちらのスタッフを評価しますか? - Togetter
作曲をしている人の中で、良いメロディーが降ってくる(降りてくる)という表現を使う人がいます。
雑誌のインタビューなんかで、プロのミュージシャンも時々言いますね。
しかし、これを読んでいる人がもしプロの作曲家(バンドの作曲担当を含)を目指しているのならば、名曲が降ってくることに期待しないでおきましょう。
なぜか。
プロの作曲家は、オファーがあった時に納期までに曲を作って提出しなくてはいけないからです。
作曲のオファーが来た時に、良いタイミングで曲が降ってきたらラッキーですが、もし降ってこないことだってあります。
つまり運任せです。
納期を迎えた時に
「降ってこなかったのでできませんでした」
と言うのでしょうか。
その人のもとには、おそらくもうオファーが来ません。
繰り返しますが、名曲が降ってくるかどうかなんて、運です。
パッと思いついたメロディーがとても良いこともあれば、いまいちということだってある。
このクオリティーのブレはどうしてもあるもので、どんなに優れた作曲家でも、いつも100点の曲をかけるわけではありません。
ではどうするのか。
最低点数を下回らないようにすること。
平均点をあげること。
これしかありません。
そして、これを実現するためには、名曲が降ってくるのを待っていてもだめです。
良いメロディーがたとえ思いつかなくても、なんとかひねり出す。
既存曲を参考にしても良い。
音楽理論に頼っても良い。
楽器を弾きまくっても良い。
どんな手を使ってでも、とにかくひねり出す。
手段は問わず、作った曲の点数が最低点数を超えている、ということがプロの条件です。
名曲を運任せにするなんて、到底プロとは言えません。
上記しましたが、プロのミュージシャンの中にも、名曲が降ってきてこの曲が完成しました、と言っている人がいます。
それは嘘ではありません。
たぶん、その曲はそうだったのでしょう。
でも、その人が作った曲全てがそうやってできたのかといえば、そんな訳はありません。
ラッキーにも名曲が降ってきてできたものなんて、全体の割合からするとごくわずかです。
ラッキーは甘んじて受け入れましょう。
ただ、作曲家を目指す人がこれを真に受けるのは、お金持ちになりたい人が宝くじを買い続けるのと同じです。
名曲はそう簡単には降ってきません。
良い曲は、どこかからやってくるのではなく、頭の中から創造するものなのです。