日々じゃーなる

日々の生活でおもったことをなんとなく、でも結構まじめに綴るブログです。 趣味は読書とビリヤード。仕事は音楽関係。

板金修理で学んだ「技術」と「想像力」の違い〜なぜ営業担当が必要なのか〜

先日、車で事故を起こしてしまった件について書きました。

 

famo-seca.com

 

残念ながら車両保険には加入していなかったため、修理費は全額実費となります。そこで「とりあえず凹んでいる部分だけでも引っ張り出したい」と考えました。

「凹みさえ戻れば、あとは自分で軽く塗料を塗って誤魔化せばいいか」
そんな軽い気持ちで、個人の板金塗装屋さんに修理をお願いすることにしたのです。

「凹みだけ直して」の落とし穴

「とりあえず凹みだけを直してください」
そうオーダーして戻ってきた愛車を見て、私は言葉を失いました。

確かに、凹みは完璧に直っています。職人技です。
しかし、修理箇所の周りの色が、元のボディカラーとは全く違う色に変わっていたのです。

驚いて話を聞くと、凹みを直す工程でどうしても塗装を剥がしたり、下地処理をしたりする必要があるとのこと。専門家にとっては「当たり前の工程」ですが、素人の私には寝耳に水でした。

かなりインパクトのあるツギハギのような状態になってしまったため、「さすがにこのままでは乗れない」と、結局は塗装までお願いすることになりました。

プロの常識と、素人の想像力

ここで、ふと考えさせられました。

もちろん、「凹み直しだけ」を依頼したのは私自身です。そして、職人さんがその作業に必要な処置(下地塗装など)を行ったことも、技術的に何一つ間違っていません。

しかし、「その作業をすると、見た目がどうなるか」を、専門家ではない私たちが事前に想像できるでしょうか?

「聞かれていないから言わなかった」と言われてしまえばそれまでですが、ここには「想像力」や「気遣い」の欠如を感じざるを得ません。

「凹みだけを直すこともできますが、その際には下地の色が見えて結構目立ちますよ」

もし事前にこの一言があれば、私は最初から最終の塗装まで含めて検討することができたはずです。

 

営業担当という「通訳」の重要性

私は普段、音楽の分野に身を置いていますが、今回の件で痛感したことがあります。それは、「専門家の技術や知識の高さ」と「依頼者の気持ちを想像する力」は別物であるということです。

正規ディーラーのような大きな組織には、エンジニア(技術者)とは別に、営業担当(フロントマン)がいます。
彼らは技術のプロではありませんが、「依頼者と対面し、翻訳して伝える」という重要な役割を担っています。

  • エンジニア: 確かな技術で作業を完遂する
  • 営業担当: 依頼者の要望を汲み取り、リスクや完成形を分かりやすく伝える

この役割分担があるからこそ、私たちは安心して任せることができるのです。

自分の知らない専門分野であればあるほど、技術者と直接やり取りするよりも、間に「営業担当」が入ってくれる場所に頼るべきだと、高い勉強代を払って学びました。