Zoomになれなかった古参Skype - Yahoo!ニュース
コロナ禍の中、オンラインミーティングはたしかにZoomが一番有名、というイメージですね。
記事中にもあるように、ほとんど同じことが他のサービスでもできます。
スカイプも以前はめちゃくちゃ使っていました。
コミュニケーションツールとしてLINEが出てきたとき、こんなのスカイプでできるじゃん、とも思いました。
スカイプでなくとも、iMessageはすでにあったし、Googleにも同様のサービスがあったと思います。
LINEの特徴といえば、スタンプですが、私はいまだにスタンプは使わないし、使わない友人も多い。
それでもやはりLINEでやりとりするのです。
普及するために必要なことの一つに、機能の豊富さがあるのは間違いありません。
しかし、それだけだったら既存のメッセージサービスがLINEにとってかわることもなかっただろうし、スカイプが創業10年そこそこのZoomに負けるはずがない。
では何が違ったのか。
それは、簡単さです。
昨日まで2回にわたって、パソコンの「場所」の記事を書きました。
スマホやiPadが普及したことによって、パソコンは断念した人でも無事にデジタルデバイスデビューを果たした人は多いはずです。
機能という面では、おそらく今でもスマホやiPadはパソコンに及ばない部分が多い。
それでもスマホやタブレットの方が普及したのは、昨日まで投稿した「場所」の概念の理解が不要だから、つまり簡単だからでしょう。
もちろん、簡単さは「場所」の概念以外にもあります。
起動の早さ(というか、基本的に電源を切らなくて良い)、アプリのインストールやアンイストール、、、
どれをとっても、パソコンより簡単にできています。
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Zoomは、取引先との打ち合わせ等も想定していることから、Zoomのアカウントを持っていなくてもオンラインミーティングをできるようにしました。
この「アカウントを作る」という作業が、アカウントの概念を理解していない人にとってはハードルが高いのです。
タイムリーに、Amazonプライムビデをを見まくっている母に、ネットにおけるアカウントの意味を聞いてみましたが、全く理解していませんでした。
それでもプライムビデオは見られるわけだから問題ないわけです。
大衆がZoomに求めたものは何だったのか。
オンラインミーティングです。
オンラインミーティングさえできれば、なんだってよいわけです。
スカイプは現在、超巨大IT企業であるマイクロソフトが運営しています。
マイクロソフトのアカウントを持っている人ならばすぐに使えます。
でも、マイクロソフトのサービスを使っていてもマイクロソフトのアカウントを把握していない人は山程いるのです。
デジタル方面にある程度詳しいので、パソコンやスマホのサポートをお願いされることが結構ありますが、作業が完了できない理由の多くは、アカウントが不明なことです。
パスワードを覚えていないのは序の口で、アカウントがあるかどうかもわからない、重複してアカウントを所持していて大変なことになっている、などアカウントのトラブルは多い。
最近はログインに生体認証を使うようになり、よりアカウントを意識しなくてもよくなった分、アカウントの理解は遠のいたとも言えます。
「簡単さ」というのは、Zoomという新しいサービスが、あの超巨大企業と同様の機能をもって戦っても勝ててしまうくらい、影響力の強い要素です。
簡単さを求めると、理解から遠のく。
その状態でも使えるように工夫する。
そんなサービスが生き残っていくのでしょう。